キャリアコンサルタントが薬剤師に今は転職しないほうがよいとあえていうわけ

転職に失敗しそうな薬剤師にキャリアコンサルタントが伝えること


転職活動の軸が決まっていなかったり、意思決定がくるくる変わる薬剤師は転職に失敗しやすいですし、薬剤師派遣会社のキャリアコンサルタントが失敗パターンにはまっていると感じた場合には転職したいという薬剤師さんに対して「現時点ではいったん転職活動を諦めて、まずはいまの職場で努力したほうが良い」というアドバイスを出します。

そのようなアドバイスをされたら、もうその薬剤師さんはそのキャリアコンサルタントに相談にはさすがにこないので、そういう人が最終的に転職したのかどうかはわかりませんが、軸がぶれぶれでも転職活動を続け、確率的には転職に失敗した可能性が高いのですね。転職あっせんのプロであるキャリアコンサルタントの意見はやはりちゃんときいたほうが自分自身のためになるのです。

キャリアコンサルタントとの面談は薬剤師としてのキャリアを振り返るチャンス


通常薬剤師転職サイトに登録して、その後キャリアコンサルタントとの面談は多くても2~3回になってしまいます、2~3回程度の面談の中ではまずは求人企業の説明や、職務経歴書や面接のアドバイス、キャリアの棚卸を行うことが中心となります。

その際に現時点では転職活動をやめたほうが良い、とコンサルタントに言われると、根本的に自分の考えを変えておの現状を見直すことに他ならないのです。これはたとえば面接のテクニックを理解することとは違い、かなり時間を要することです。

薬剤師さんからみたら、転職先の紹介を受けに来たのになぜ説教されなきゃいけない、という気持ちになっても不思議ではありません。ですが、もしこの時点でキャリアを真剣に振り返り、より理想に近い転職を今後できるようにするためであればいまの仕事で何をすればよいか明確になるはずです。

人材会社ルートの転職は審査する条件が厳しくなる


薬剤師派遣会社のビジネスモデルは、派遣会社を通して薬剤師さんが転職した場合に成果報酬で年収の2~3割をもらう形となっています。ということは、キャリアコンサルタントは基本的には転職活動をサポートして転職が決まったほうが儲かるにもかかわらず、転職をいまはやめたほうが良いという状況があるのです。なぜでしょうか。

これは転職が成立するルートの違いが影響しています。人材会社経由だと数百万のお金が動くため、求職者を審査する条件が厳しくなってしまうのです。一方、他の転職ルートとしては転職サイトを利用することが多いと思いますが、転職サイトではキャリアコンサルタントは介在せず、再登場で求人案件と求職者をマッチングする仕組みが整っています。

そのため、求人企業が負担しなければいけない転職時のコストは人材会社ルートと比較して弾くものとなります。つまり、転職サイトを経由する転職の場合、求人会社にとって負担するコストが下がるため、人材会社ルートと比較するといくらか求職者を審査する条件もゆるくなる可能性があります。

また若い薬剤師になればなるほど、特に20代においては採用条件としての賃金が低くなることが会社側が採用に積極的になる要素となります。このような状況があいまって、軸が不明確な人であっても人材会社以外の転職ルートなら転職できた可能背が高いと、キャリアコンサルタントは考えているのです。

なんとなく転職をする薬剤師はむやみに転職回数が増える


軸が不明確なまま転職するとそのあとどうなるのでしょう。その答えは「転職回数が増えてしまう」のです。キャリアコンサルタントは転職を希望する薬剤師との面談で職務経歴書に転職歴があれば、必ずその理由を質問します。軸が明確な人であれば転職理由に「なるほど」と思わせる説明がついてきます。

ところが軸が不明確な薬剤師の場合は、転職理由をいろいろ説明するものの「なとなく」にしか受けとれない説明となる傾向があるそうです。ということは、軸が不明確な薬剤師は転職はできるものの、転職先でも同じように会社への不満と「なんとなく」他の職場へ行きたい気持ちと、キャリアの切り札は転職であるという思い込みが結びついて転職を繰り返してしまっているのです。