派遣薬剤師になる前に確認しておきたい派遣の契約関係・雇用関係

薬剤師は派遣会社と雇用契約を結ぶ


薬剤師の派遣として仕事をする前にぜひとも確認しておきたいのが、派遣の契約に関すること。派遣薬剤師として働いた事のない薬剤師さんにとって派遣の仕組みがそもそも分からないかもしれませんし、派遣の場合どういう契約が行われるか一応知っておいた方が良いですよね。

派遣の大きな特徴は雇用形態が労働者(派遣薬剤師)と派遣会社(リクナビ薬剤師などの派遣会社)、派遣薬剤師が実際に働く会社(派遣先)の3社で成り立っていることです。

一般的に正社員や契約社員などを雇用する場合は労働者は雇用された会社で働きますよね。雇用する会社と仕事を指示する会社はもちろん同じです。一方労働者派遣では、まず派遣労働者は派遣元と雇用契約を結んでから、派遣先で仕事の指示を受けます。

なので薬剤師さんは派遣元である派遣会社と契約を結ぶ、ということになります。派遣薬剤師側からみると、派遣元の間には給与の支払いを受けるなどの雇用契約関係があり、派遣先との間には仕事上の指示を受けるという指示命令関係があります。

このように雇用契約を結ぶ会社と指揮命令を受ける会社が分かれている点で、派遣は一般的な雇用とは異なっているのです。

派遣薬剤師としての雇用契約を結ぶときに書く書類


派遣先で働く事が決まったら、薬剤師さんは2種類の雇用契約に関する書類を書く必要があります。1つは労働条件通知書。

労働基準法で定められた通知なので、派遣労働者に限らず企業が新しく労働者を雇い入れるときに交付します。交渉で決めた仕事の内容や労働時間、賃金などの労働条件が記されています。

形式は企業が労働者に提示する「労働条件通知書」と企業と労働者が互いに署名、捺印する「雇用契約書」があり、どちらの形式でもいいのですが「労働者が納得した」という事実があります。ですので派遣として働く薬剤師さんはきちんと読んで署名、捺印をしましょう。

もう1つの雇用契約は派遣法で定められている就業条件明示書です。就業条件とは派遣元と派遣先が労働者派遣契約で定めた条件のことで、それを派遣労働者にも明示することになっています。

就業条件明示書は派遣元が文書で通知しますが、急な契約の場合などは文書以外の方法で就業条件を通知することもできます。ただし、派遣労働者が希望したときや派遣期間が1週間以上になる場合は派遣開始後に改めて文書で交付します。

この2つの書面は重複する内容が多いので、実務上は労働条件通知書健就業条件明示書と一緒にして交付することが多いようです。

派遣薬剤師は雇用契約の前に「派遣労働者として雇用される」ことを明示され、同意したうえで雇用契約が交わされることになっています。紹介予定派遣の場合は、その旨も事前に明示されます。

書面による明示すべき派遣の契約事項


労働基準法では書面により明示すべき事項と、口頭の明示でもよい事項にわかれており、書面に明示するのは以下の通り。


  • 労働契約の期間

  • 就業の場所、従事する業務

  • 始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休暇

  • 賃金の決定、計算、支払いの方法、賃金の締め切り

  • 退職、解雇に関する事項



一方次のことは口頭でも良いとされています。



  • 昇級

  • 退職金を支給する労働者の範囲、退職金の決定、計算、支払い方法、支払いの時期

  • 臨時に払う賃金、賞与、および最低賃金

  • 労働者に負担させる食費、作業用品

  • 職業訓練

  • 災害補償

  • 表彰、制裁

  • 休職




派遣と聞くとどうしても雇用契約にびびってしまいがちですが、原因は知らない事、に尽きると思います。派遣はどういう契約でどのようなメリットデメリットがあるのかをきちんと知ることからはじめましょう!